2013年08月17日

藁ワイン、コマンダリア

St.John Commandaria, KEO

キプロス島にいらしたお友達にいただいた "コマンダリア"

地中海に浮かぶ四国の半分ほどの大きさのキプロス島は古代からワイン造りが盛んでした。島の南部にあるリマソルの北側の丘陵地帯で産するこの褐色のコマンダリア。

日照に恵まれたこの島のぶどうは糖度が高く、それ故に熟成するとアルコール度数も高くなります。
キプロス島には今も、摘み取ったぶどうを藁に並べ天日干しにして糖度を高め発酵させるという紀元前からの製法を用い20年以上も樽熟成させたコマンダリアがあります。 葡萄は、キプロス固有の品種ジニステリーとマヴロ。

その味わいは、愛と美の女神アフロディーテの Kiss より甘いと形容され、ローマの軍人マルクス・アントニウスはエジプトのクレオパトラに「まるでキプロスの葡萄酒のように甘く優雅なそなたよ」と愛を告白しました。 そして、彼女にキプロス島をプレゼントしたのだそうです。


Icecream with Commandaria


このコマンダリアと同じ製法のワインは、藁ワインまたはストロー・ワインと呼ばれ、藁の上に並べて天日干しにしますが、室内の棚に並べたり垂木に吊り下げたりして乾燥させることもあります。こうした天然乾燥させた葡萄、要するに干しぶどうから造るワインは世界中に数多くあります。

中・北部イタリア、特にトスカーナの各地方で造られている聖なるワイン "ヴァン・サント"(Vin Santo)。
フリウリ地方には、とても希少なピコリット(Picolit) 種で造られる "コッリ・オリエンタリ・デル・フリウリ" (Colli Orientali del Furiuli) やジャッロ (Giallo) 種から造られる "ラマンドロ" (Ramandolo)。

北イタリアのヴェローナには "レチョート" (Recioto)。
因みに、同じ陰干しの葡萄から造る辛口は、"アマローネ" (Amarone) と呼ばれます。

イタリアには他にも、同じく摘んだぶどうを天然乾燥させて造る "パッシート" (Passito) が各地にありますが、その中で最も有名なのはアフリカとシチリアの間にあるパンテッレリア島でズィビッボ(Zibibbo) 種 (正式にはモスカート・ディ・アレッサンドリア種) から造られる "モスカート・パッシート・ディ・パンテッレリア" (Moscato Passito di Pantelleria) です。

そして、世界遺産にもなっているあのおとぎの国のようなチンクエテッレにはシャケトラ種から造られる、"チンクエテッレ・シャケトラ"(Cinque Terre Sciacchetrà)。

また、シチリア島の北方にあるエオリエ諸島で造られる "マルヴァジア・デッレ・リパリ"(Malvasia delle Lipari) などイタリアにはまだ数多くの藁ワインがあります。

フランスのジュラ地方には、サヴァニャン(Savagnin) 種 から造られる "ヴァン・ド・パイユ" (Vin de Paille) (Paille は藁) があり、 そして、コート・デュ・ローヌのエルミタージュにもぶどうの当たり年にだけマルサンヌ(Marsanne) 種から造られる "Vin de Paille" があります。
また、スペインの酒精強化ワイン (Fortified Wine)、シェリーの中にもアンダルシア地方には陰干しをしたモスカテル(Moscatel) とペドロ・ヒメネス(Pedro Ximenez) から造られるものがあります。

近年、南アフリカやアメリカでもこうした藁ワインの生産が行われていて、列挙しだしたらキリがありません。

デザート・ワインには糖度の高い葡萄を遅摘みして造るもの、貴腐を付けた葡萄から造られる貴腐ワイン、カナダやドイツの凍ったぶどうから造るアイス・ワインなど他にもいろいろ。

世界中で造られ世界中で愛されるデザート・ワイン・・・一口ふくめば幸せのお花が咲きます♪



クリックしてニャ〜!

バナー2
今日もいらしてくださってありがとうございます♪

   ↑    ☆クリック☆  で応援してくださいネ!☆

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by pocky   2013年08月17日 13:13
本日二度目の訪問です(笑)
貴腐ワイン、アイスワインなどのデザートワインは、本当に甘くてうっとりしちゃいます。
最近、これらのワインを口にしていないので、チョット思い出した感じ(笑)
全く詳しくないワイン、jugonさんのように多くのワインに精通していらっしゃると、飲む楽しみも何倍も違うのでしょうね〜。いいなぁ^^
2. Posted by jugon   2013年08月17日 16:09
>pockyさんへ

pockyさん、こんにちは
ありがとうございます。

本当、美味しいですよね?
甘みと酸味のバランスが何とも言えず・・・この記事を書いたら飲みたくなって、さっきオーダーしちゃいました(^^)
飲む楽しみは人一倍ですが・・・。

pockyさん、どうもありがとう♪
3. Posted by abi   2013年08月18日 10:56
こんにちは、jugonさん(=^・^=)
わたしも、こちらの記事を読んでいたら飲みたくなりました。
家の冷蔵庫にはアイスワインが眠っているのだけど^^
コマンダリアはお味見のミニボトルでごめんなさい。
各国の歴史あるワインのお話楽しいです。
旅先の、その土地のお酒って、本当にわくわくしますね。
アイスクリームもとても美味しそう〜(=^v^=)
4. Posted by jugon   2013年08月18日 11:15
>abiさんへ

abiさん、こんにちは
きっとそちらは涼しいのでしょうね?羨ましいニャア(^^)

コマンダリアのことを忘れていて、abiさんにいただいたので、そう言えばキプロス!って思い出しました。
旅の大きな楽しみですね。
そして、同じものでも土地でいただくのは、気候風土に合っているので絶対美味しくて、持って帰るとあれ〜ってこともありますね?
アイスクリームは溶けて来ちゃって(^^ゞ
でも分かったことはコマンダリアと溶けたアイスクリームの相性がバツグンってコトでした!

abiさん、どうもありがとう♪
5. Posted by 自然を尋ねる人   2013年08月18日 11:51
暑いのにこんなに勉強してもよいのでしょうか。
わら=ストローの上で干すと糖度が増しアルコール度も
UPする話など学ぶ点は多かったです。
私、こう見えても「黒姫」の企画及び新商品作りの担当でしたから。
6. Posted by Sivaji   2013年08月18日 17:13
キプロスは政情不安定なので、貴重ですね〜。
ヴィノ・サントはサルディニアの物を何度か飲んだことがあります。
フランスでもジュラやローヌでヴァン・ド・パイユがありますが、食後にはもってこいですね。
7. Posted by jugon   2013年08月18日 19:16
>自然を尋ねる人さんへ

自然を尋ねる人さん、こんばんは

暑いのに長い文章で失礼しました(^^)
あ、"黒姫" 銀座のアンテナ店で購入して、その日に一緒だった友人に差し上げてしまって、まだ自分ではいただいていませんでした。
そう言えば、銀座へも暫く行っていません(^^)

自然を尋ねる人さん、ありがとうございます♪
8. Posted by jugon   2013年08月18日 19:19
>Sivajiさんへ

Sivajiさん、こんばんは

他の国で大変な所があるので、今はキプロスのニュースが日本のメディアには余り取り上げられませんね。
藁ワインはイタリアに多いですね。

Sivajiさん、ありがとうございます♪
9. Posted by 小肥り   2013年08月19日 10:46
地中海か・・・しばらく行ってないなあ・・・・。
もし、行かれることがあったら
ボクの別荘をお使いください。
アッ・・・ヨットも使ってもらってかまいません。
10. Posted by jugon   2013年08月19日 10:51
>小肥りさんへ

小肥りさん、こんにちは

ワッ、小肥りさんは地中海のどこかに別荘をお持ちですか?
素敵♪ ランチじゃないので、一人では・・・今度小肥りさんがいらっしゃる時に是非お誘いください。
ヨットも乗るのは得意です(^^)

小肥りさん、ありがとうございます♪

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔